第19話 おあつらえむき(キカクシリーズ「岐阜編」)
こんにちは。
<前回までのあらすじ>
社会人2年目の私は、オシャレさに憧れて初任給でMacを購入したものの、YouTubeとZOZOTOWNしか使いこなせない日々に辟易し、『もっとITを駆使している感を醸し出したい』と感じていた。
そこで、
有名IT企業に勤める旧友・二嶋と
(本人のFacebookより引用)
“こだわりの使徒” こと世界と共に、
(本人のFacebookより引用)
観光資源をただ享受して楽しむことよりも、
ITを駆使している感を醸し出すことを目指した
企画シリーズ「思い出よりキカク」を始動。
『三十三観音巡り編』はいよいよ佳境。
なんやかんやありながら第20番礼所まで辿り着いた我々。
1台の車は、誰も知らない道を静かに進み続ける。
【☞第18話を見逃した方はコチラから】
【☞第3回キカクのスタートはこちらから】
三十三観音めぐり編 カテゴリーの記事一覧
*******
ここが新しい物語の舞台だ。
【2015年12月30日】
群青の彗星は、恵那市内をひた走る。
群青の彗星は、恵那市内をぐるぐるしている。
群青の彗星には政治がわからぬ。
群青の彗星は、町の牧人である。
「なあ」
「はい」
「このキカクが成功したら、まず何したい?」
「オリンピック金メダリストへの質問みたいだな」
『日本の美味しいご飯が食べたいです』
「それさ」
「留学へ行って日本人とばっかりつるんで1年間過ごしたやつみたいな答えだな」
「手厳しいな」
「ちなみに」
「模範解答はなんなの」
「A.実家に帰って布団で寝たい」
「お前正月気分か」
「気分じゃなくて正月だ」
※このキカクは2015年12月30日に行なわれたものです。
車内ではPUFFYが流れていた。
(http://archive.eco-reso.jp/fes10_report/19/puffy/)
「アジアの純真」はさしずめ
「群青の彗星」の仲間的な何かだ。
「さっきの質問、正解がわかったよ」
「なんだい」
「カニ食べにいきたい」
【第21番礼所 徳祥寺】
空いていなかった。
恵那に蔓延る“年末感”は、
さらに我々へ牙をむきはじめたのだ。
【第22番礼所 林昌寺】
【第23番礼所 常久寺】
「いよいよあと10箇所だな」
「おあつらえむきのBGMはいかが?」
「あれか、ZARDか」
「ZARDはもうちょい進んだらだな」
「そういえばさ」
「うん」
「音楽に励まされたり、音楽を聴いてふと思い出の1ページが開く瞬間ってさ」
「IT感はまるでないけど、なんかいいよね」
「」
「何でこのタイミングでいいこと言おうとした?」
「いかなるキカクにおいてもプレゼンスを示す」
「いかなる状況でも“使われる発言”をする」
「それが世界たる所以」
「そっか」
「着いたぞぉう」
【第24番礼所 天長寺】
「はい」
【第25番礼所 威代寺】
「はい」
【第26番礼所 瑞現寺】
「はい」
「はい」
【第27番礼所 洞禅院】
「なんだこの作業感は」
「でれってて でれってて んでんでんでんで」
「でれってて でれってて んでんでんでんで」
「おっ」
「24時間テレビとか27時間テレビでさ」
「うん」
「ラストの感動的なシーンあるじゃん」
(http://girlschannel.net/topics/193536/)
「もうすぐゴール!的な時間帯のやつ」
「仲間と並走するシーンとか泣けるよなぁ」
「気になってたのがさ」
「『サライ』とか『負けないで』って」
「みんな2番のAメロあたり曖昧だよね」
「たしかにな」
「場の雰囲気で歌ってる人が大半だな」
「1番のサビが明けた途端に声量が弱気になるよね」
「女子にもバスにもつられちゃうやつな」
「そうそう、探り探りの感じ」
「で?」
「終盤におあつらえむきな『あるある』でした」
「着いたぞぉう」
【第28番礼所 自法寺】
さて。年末年始からお付き合いいただいた
『三十三観音巡り編』は次で最終回。
残すお寺は5つ。
日は沈みかけている。
果たして我々は三十三観音を(16番以外)全て巡った事実を証明できるのか。
「画」と「雑談」だけで駆け抜けた第3回キカク
衝撃的な結末を約束します。
お楽しみに。
巡った観音様:28/33カ所
(「岐阜編」第19話 終わり)
****【☆過去記事一覧】****
☆あけてつ編 ☞あけてつあるけ編 記事一覧
☆かかし編 ☞かかしコンテスト編 記事一覧