第12話 3人目の男(キカクシリーズ「岐阜編」)
こんにちは。
<前回までのあらすじ>
社会人2年目の私は、オシャレ感に憧れてMacを購入するも、YouTubeとZOZOTOWNしか使いこなせない日々に辟易し、「もっとITを駆使している感を醸し出したい」と感じていた。
そこで、有名IT企業に勤める旧友・二嶋とともに
それぞれが住む東京と大阪の中間地点
(農村景観日本一)
旅先でなんとなく楽しい思い出を作ることよりも
ITを駆使している感を醸し出すコトだけを目指した
企画シリーズ「思い出よりキカク」を始動。
第2回キカク「かかしコンテスト編」は
まさかの結末を迎えた。
ITカカシこと“バロ助”は無事完成したものの、
コンテストの提出期限を2ヶ月過ぎていたことが発覚。
数ヶ月の検討期間も全て水の泡となり、
悲しみに打ちひしがれ我々は静かに恵那を後にした。
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ここが新しい物語の舞台だ。
「かかしコンテスト編」は惨敗に終わった。
IT感のあるカカシを完成させることには成功したが、
“提出期限を見間違える”という致命的なミスを犯した。
悔しい。
悔しい。
悔しい。
(http://blog.goo.ne.jp/briton/e/1f88c596eb3700b53d9561493d06564f)
敗因は明らかだった。
なかなか予定が会わず、
恵那に集合する時期が遅かったこと。
(2015年の祝日カレンダーをチェック!連休が多いのは何月? | ニュース365)
言ってしまえば、提出期限が記載された応募要項を
ちゃんと読んでいなかった点については仕方ない。
いや仕方なくはないが、仮に読んでいたとしても
期限までに提出しにいくことは不可能だったのだ。
東京に戻り、次のキカクの案を考えていた中、
“バロ助”の設置前日に二嶋と交わした言葉を思い出す。
「予定合わないだけで延期になるのは考えものだな」
「行けるやつで実行するチーム構成が望ましいわな」
「あとさ」
「うん」
「とりあえず画的にめっちゃ弱いよね」
「弱いにしても、上手く見せる技術が必要だな」
「うん」
(http://blog.goo.ne.jp/goofukurou/e/e1cde50d12cb5097ebd746dbe07f92b9)
「画の力」
我々のキカクに不足している要素だった。
というのも。
今のスタイルだと、読んでいただいている皆さんに
・恵那の魅力(きれいな風景やオススメの場所)
(http://blogs.yahoo.co.jp/kimitotomato/30508094.html)
・ITを駆使している感を出したい我々の苦悩
これらがどれだけ伝わるかは
“写真や編集に委ねられている”
と言っても過言ではないからだ。
我々に必要なのは、
その問題を解決できる存在なのかもしれない。
それは、
ファッション要素で一眼レフをぶら下げる森ガール的な存在ではなく、
(http://matome.naver.jp/odai/2133966274828293201/2133966440928519103)
みんなが集まる会でカメラを回してくれるお人好し的な存在でもない。
自撮りの達人といった小手先はもってのほか。
(http://shonan-web.jp/social-media/selfie/)
極論を言うと、
撮影から編集までのトータルを守備範囲とする
正統なエディターの存在である。
(http://like-apple.com/imac-ion/)
ーーー『新メンバー』
カカシ編を終えた2週間後、
私は腹を据え、ついに二嶋に連絡した。
「1人誘いたいやつがいるんだけど、いいかな」
「おっけー」
友達が少ない私にも、1人だけあてがあった。
ーーーあれは昨年、仙台でキカクをやっていた頃。
1人の、キカクを愛する男がいた。
彼の「画」に対するこだわりは半端ではなかった。
たとえば「自炊」
一人暮らしだとテキトーになりがちな夕食。
しかし彼は仕事終わりのそれすら妥協を許さなかった。
夕飯の写真は、毎日グループLINEに送られてきた。
お菓子も作っていた。
「さすがにやりすぎだろう」
と思うこともあった。
たとえば「飲み会」
一杯飲みにいく日ですら妥協しない男だった。
少しでもオシャレっぽい店を探そうとしてくれた。
(http://www.happy-pass.com/smart/shop_664.html)
四文屋系の店へ行きたい日もあったが、
彼にそんなことは言えなかった。
(http://yuko-life.com/daily/post-1250/)
「探す時間がもったいねえよ」
と思うこともあった。
さて。
ここまでの情報だと
「ただ女子力が高い男子」
という誤解をされかねない。
(http://www.yukawanet.com/archives/4850612.html)
彼の本領はというと、
①豊富な撮影ツールを意のままに操ること
(http://pagasa.jp/solo-camp-furubokke-mochimono)
②Macを活用した情報加工スキル
(http://gori.me/mac/mac-setups/58208)
つまり、“ITの駆使” なのだ。
“駆使している感”ではなく、紛れもない本物。
私は、その「こだわり」に敬意を表し
いつしかその男を『世界』と呼んでいた。
(世界のプロフィール写真。本人のFacebookより引用)
あれこれ言っても仕方ないので、
ひとまず世界にオファーしてみることにした。
「世界久しぶり」
「おお久しぶりー 最近どうよ」
「東京へ異動になって新しいキカクを始めたよ」
「Facebookに上げてるやつ?」
「そう。ITを駆使している感を醸し出したくて」
「趣旨は全然意味わからないけど見てるよ」
「ありがとう」
「そういえば、この前のカカシのやつさ」
「うん」
「序盤にあった応募要項の画像に提出期限出てたやん?」
「うん」
「もう過ぎてるのになーと思いながら見てたわ」
世界は気付いていた。
「気付いたなら連絡くれれば良かったのに」
「いや、間に合わないオチ狙ったのかと思った」
“提出できないとわかっていながら
そんな愉快な社会人がどこにいようか。
しかし、それが“世界基準”なのだ。
本題に入ることにした。
「あのさ」
「うん」
「また一緒にキカクをやらないか」
「ん、どこで?」
「恵那で」
世界を誘うにあたり、
ひとつの懸念があった。
彼はいま新潟県に住んでおり、
神アプリ(=Googleマップ)で調べたところ
車で行く場合、恵那駅まで最短で4時間40分かかる。
ぶっちゃけ、相当めんどいのだ。
「遠くね?」
「うん。でも、世界なら」
「んーまあ同じ日本だしな」
世界はかつてカナダに住んでいたからか、
こういった距離の捉え方には寛容だった。
(http://www.anniversary-t.com/jp/canada/)
「リアルに今、岐阜編に世界の力が必要でさ」
「そうですかそうですか」
「仙台の時みたいに、キカクに新しい可能性を見出したい」
「んなるほどお」
仙台でもキカクシリーズをやっていたのだが、
世界監督のもと私は初めて映像・主題歌作りに挑戦し
彼にキカクの楽しさ、可能性の大きさを教わった。
(常に映像の最終形を意識した動き方は、彼の真骨頂だ)
(EDにトークを混ぜることで、キカクはより本格的になった)
「新潟からだと遠いのは重々承知しているが、どうかな」
「そこがネックだよな」
「うむ…」
「とはいえ」
「はい」
「そろそろキカクやりたいと思ってたわ」
「!」
快諾してくれた。
「群青の彗星で行くわ」
(世界のロードスター。通称:『群青の彗星』)
「世界だなー」
メンバーが増えた。
この日から我々は、二嶋・私・世界の3人体制となった。
東京・大阪・新潟の3地点から
恵那に集まり、新しい物語を紡ぐ。
(http://takashitzr.blog62.fc2.com/blog-entry-801.html)
思い返せば、
ーーー第1回の「夢オチ」
ーーー第2回の「期限遅れ」
インチキと苦悩の波を乗り越え、我々が目指すのは
「3度目のIT感醸し出し正直」
盤石の布陣のもと、
第3回キカクはいよいよ幕を開ける。
最後に、新メンバーとなった
「世界」に関する情報をいくつか補足しよう。
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名前:世界(24)
趣味:地球上の洒落ているもの全て
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情報① 学生時代に海外留学していた
(http://college2ch.blomaga.jp/articles/138221.html)
英語ペラペラだ。
恵那でこのスキルが活きる日は来るのだろうか。
世界の教養である。
情報② 学生時代に弓道もやっていた
(http://www.city.chichibu.lg.jp/2951.html)
恵那の山奥で「いざというとき」が来たら彼に頼ろう。
ちなみに流派は「小笠原流」らしい。
世界の嗜みである。
情報③ 学生時代に音楽もやっていた
(本人のFacebookより引用)
「いざというとき」が来たら奏でてもらおう。
現在はYAMAHA大人の音楽教室に通っているらしい。
世界の嗜みである。
ーーー次回、3人での初キカク打ち合わせを迎える。
世界の加入により、IT感は加速する。
(第12話 終わり)
*****【過去記事一覧】*****
☆あけてつ編
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☆かかしコンテスト編
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