「岐阜編」第7話 どんなカカシを作ろう
こんにちは。
<前回までのあらすじ>
社会人2年目の“私”は、初任給でMacを購入したものの
YouTubeとZOZOTOWNしか使いこなせない日々に辟易し、
もっとITを駆使している感を醸し出したい衝動に駆られ
日々を生きていた。
そこで、有名IT企業に勤める旧友“二嶋”とともに
(http://blog.goo.ne.jp/tanadameguri/e/8537a99bab9364cbd01531806bed381d)
旅先での楽しい思い出作りよりも、
とにかくIT感を醸し出すコトを目指した
企画シリーズ・岐阜編「思い出よりキカク」を始動。
(http://plaza.rakuten.co.jp/kininaruburogu10/diary/200608070000/)
第1回キカク「あけてつあるけ編」では、
恵那市のローカル電車「明知鉄道」沿い約25kmの完歩に挑むも、
神アプリ(=Googleマップ)の早退により完全敗北。
その後、
第2回「かかしコンテスト編」がスタートされるも
デザインの検討段階で、知見がない我々に良案は浮かばず。
早くもピンチを迎えていたのである。
(引用:http://www.ito51.net/goods/cap/pinch.html)
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ここが新しい物語の舞台である。
カカシ編が始動して2ヶ月弱。
ご覧になってくださっている方々はおわかりかもしれないが、
1ヶ月、更新は止まった。
(引用:生後1ヶ月。首が持ち上がる&エルゴで初の外出! | パパやる)
もしかしたら
「ほんとにやる気あるの?」
「フェードアウトしようとしているのでは?」
「お盆も岐阜行ってなかったけど大丈夫か?」
などと思った方もいたかもしれない。
なぜ、カカシ制作の進捗報告に
これだけ期間が空いたのか。
そこには2つの理由がある。
(引用:大阪大学準硬式野球部)
1つ目の理由。
(引用:Healthcare Triage News #2: Pot, Foul Language, and Pain - YouTube)
まずはこの映像を見ていただきたい。
「変態仮面」である。
変態仮面との出会いは8月の初旬、
遠方の友人に会うため高速バスに乗った時だった。
利用したのはWILLER EXPRESS。
(引用:http://www.oki.com/jp/case/2010/willer.html)
深夜バスフリークにはお馴染み、
座席の快適さに定評のあるWILLER。
(引用:http://cocouyu.com/?p=3494)
リクライニングを140度まで倒せるが、
後ろの席の人との関係性には要注意だ。
私はこのシートに腰掛け
プライベートモニターで映画を見ようとしたのだが、
(指パッチンのやり方のコツ!大きい音の鳴らし方は? | 雑学報知)
そこで出会ったのが「変態仮面」というわけだ。
重要なのはこの戦闘シーン。
亀甲縛りし圧倒的優位に立つも、
その直後なぜか自らを亀甲縛りし、
1人で「放置プレイ」を愉しみ恍惚の表情を浮かべるシーンだ。
深い。
私はその日から、カカシ編との「放置プレイ」を始めた。
あえて。
わざとカカシ編を放置したのだ。
「右と左、どちらが“我々”でどちらが“カカシ編”なのか」
に関しては、本編では割愛させていただく。
「あえて放置する」
といえば、
たとえば家で作るカレーも
“寝かせるほど美味しくなる”とよく言われる。
恐らくそこにも「放置プレイ」という
“作り手”と“カレー”の駆け引きが存在しているのかもしれない。
(引用:インド料理 インドカレーの店 神戸アールティー | Indian Restaurant KOBE Aarti)
つまり私は、あえて「カカシ編」を寝かせることで
価値のある新しい何かを生もうと目論んでいた。
(引用:スミマサノリ「月曜日にオジャマシマス」)
特に何も生まれなかった。
続いて2つめの理由。
実はこの1ヶ月間、我々は
ストイックにカカシのアイデア出しを続けていた。
ただ
第6話を読んでいただいた方はご存知の通り、
私と二嶋にはデザインのノウハウがまるでない。
そこで
カカシアドバイザー小泉氏に続いて
頼れる仲間へ相談することにした。
かかしデザイナー たまきだ。
小泉氏から教わった「過去コンテストの話題作」
つまりは傾向と対策を一通り説明した私に対して、
たまきは開口一番に言った。
「本当にカカシを作らなきゃいけないの?笑」
愚問だ。カカシを作らなければいけないのだ。
ところで、
私は彼女の質問を
”小泉氏の提言通り、コンテストで勝つには
「カカシらしさを残した作品」にしなければならないのか”
という“確認”のニュアンスだと解釈した。
しかし
冷静に考えると、
”なぜ、縁もゆかりもない土地のコンテストへ
出場するためにカカシを作るのか”
という“不可解”のニュアンスだった可能性がある。
しかし、たまきに対し
私は自信満々に答えてしまった。
「いや、詳しい人にも聞いたんだけど
カカシのアイデンティティは残さないとダメっぽい」
しかし打ち合わせ開始から10分ほどすると、
たまきは次々にアイデアを出し始めた。
「あ、わかった」
この言葉を皮切りに、ノートにスケッチを描きだす彼女は
「カカシを作る・作らない」という次元から無事抜け出した。
(メモの一部)
さて、
カカシのデザイン案は固まった。
そして、お盆休み。
今年のかかしコンテストの募集要項が出た。
夏だ、カカシだ。
カレーは目覚めた。
たくさんの夏野菜を添えて。
(引用:http://www.kanshin.com/keyword/2405548)
むしろ寝ていなかったのかもしれない。
(http://dclubjony.exblog.jp/13888032/)
優勝を目指し、着々と準備を進める我々。
カカシ編は怒濤の後半戦へ突入する。
ある1つの問題に気付かないまま。
(第7話 終わり)
Special Thanks: Tamaki Kaizuka