「岐阜編」第5話 IT感のあるカカシ
(引用:コメの体験「案山子づくり」レポート | 直島コメづくりプロジェクト)
日本の
とある休日の深夜。
(引用:東京写真館 2014年05月)
(引用:関西の初詣特集2015)
東京・大阪間で行なわれた
「新シリーズ・岐阜編」第2回キカク会議は、
遠く離れた2つの部屋の間を
煙たい溜め息の音が往復していた。
(引用:About Jacoblee527 - Skype Community)
理由は一つ。
第1回キカク「あけてつあるけ」での醜態を
ギャグっぽく発信して終えてしまったことである。
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(第1回「あけてつあるけ」を見逃した方はこちらをチェック。
※展開が急なので、第1話から順にご覧になることをオススメします)
stepfatherena15.hatenablog.com
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ここが新しい物語の舞台である。
前回のキカク「あけてつあるけ」編で
“線路沿いを端から端まで歩く”というキカクを行なう上で、
絶対にやってはいけない行為を犯した。
途中で電車に乗ってしまったのだ。
———記念すべき第1回のキカクでインチキをした。
この後悔は、そう容易く拭い去れるものではない。
(引用:R・バッジョ氏、PK失敗のメッシ&C・ロナウドを擁護 - Goal.com)
しかし
いつまでも下を向いているわけにもいかない。
キカクを失敗出来るのは、
キカクを行動に移す勇気を持った者だけだ。
そう考え自身を奮い立たせて、
次のキカクのアイデア出しを始めた矢先のこと。
我々は、前回のキカクに
1つの重大な欠陥があったことに気づく。
「新シリーズ・岐阜編」が始まる経緯を綴った
第1話の一部分をご覧いただきたい。
そう。
岐阜編がスタートしたきっかけは
何を隠そう、”ITを駆使している感”への憧れなのである。
前回のキカクを4行でまとめると、
岐阜県のある電車の線路沿いを
IT企業で働いている友達と2人で
お揃いのご当地Tシャツを着て
歩き切ったフリをした。
(引用:海の写真のボルボックス・写真カタログ / 波・水平線・氷山・フィヨルド / 氷河 / 崩れるハッバード・グレーシャー(アラスカ、アメリカ)
”ITを駆使している感”がまるで醸し出せていない。
迂闊だった。
ーーー次こそITを前面に押し出したキカクにトライしよう。
恵那市の情報を再び調べてゆくと、
頻繁に出てくるワードがあった。
(引用:明知鉄道案山子コンクール (恵那市山岡町) - ふるさとを撮る(デジカメ写真日記))
(引用:恵那市笠置山切山地区の案山子 - shinogi-dentalの日記)
恵那名物・カカシだ。
悩んだ。
———いや、これは無理だ。
他の情報はないかと調べなおすも、
さらに衝撃の事実が発覚する。
カカシコンテストをやっている。
想像した。
(引用:Making the most out of IT | CourseiQ)
(引用:コメの体験「案山子づくり」レポート | 直島コメづくりプロジェクト)
———いや、確実に無理だ。
しかし面白そうではある。
ので、我々はひとまず
「ITを駆使している感×カカシ」
を実現するために動いてみることにした。
「声を大にして、本気で行動すれば
きっと力を貸してくれる仲間が現れる」
(引用:http://www.amazon.co.jp/日本科学技術大学教授上田次郎のなぜベストを尽くさないのか-上田-次郎/dp/4054025285)
成功者のビジネス本には
よくそんな言葉が載っている。
しかし、
あいにくこの「岐阜編」はノンフィクションである。
ストーリー性もくそもないのである。
(引用:•³è‚¢)
なんて思っていたら。後日、
「あけてつあるけ」を見た
後輩から連絡が来た。
「恵那市についてなんですが。
“地域の景観作りから観光活性化を考える”
という趣旨のワークショップの対象地として、
という。
詳しくはわからないが、文脈から
“課題発見力と行動力がある感”
が存分に醸し出されている。
(引用:パソコン欲しいんだけどマックとウィンドウズどっちがいいの? | ねと速)
しかし、
”ITを駆使している感”を醸し出したい
我々も負けてはいられない。
それぞれ理由は違っても、
同じ場所に辿り着いたのだから。
(引用:FUNKSPUNKPUNK : March 28, 2011)
後輩経由で、その“友人”なる人物と
しばらくの間連絡をとった。
そしてその後輩の“友人”には、
「実は東京と大阪の中間地点だから恵那市にした」
とは言い出せないまま、会合の日を迎えた。
集合場所は上野。
(引用:西郷隆盛像071006-11 from PINGOO at LifeShot | 写真共有サービス - SNS・写真ブログ・投稿写真集コミュニティ)
すでに席の予約をとってくれているという。
さらに、
集合時間前にすでに店へ入っているという。
(引用:スタバでパソコン開いてたら笑われてる気がするんだがwwwwwwww | ねと速)
手際が良すぎる。
「きっとマジメな好青年が現れるのだろう」
「キカクの話をしたらキレられそう」
そんなことを思いながら店に入り
店員が案内する先にその後ろ姿を捉えると、
私は声をかけながら席についた。
「すみません、お待たせしました」
(定刻を2分ほど過ぎたところ)
○カカシアドバイザー・小泉氏
めっちゃマジメな青年だった。
彼は早速、
恵那市のカカシコンテストの略歴から
過去の話題作品などを紹介してくれた。
私が懸念していのたは、下記の2点だ。
「そもそも部外者は参加OKなのか」
「IT感のあるカカシを出展したら、
ふざけていると誤解されてしまい
地元の方々に怒られるのではないか」
前者に関しては問題ないとのことだったが、
問題は後者である。
小泉氏の見解は以下の通りだった。
「今までのコンテストで話題になったカカシのほとんどは
本来のカカシの素材を使用していますし、
ビジュアルに関してもカカシの形態を維持した作品が多いように思います」
小泉氏の説明を聞きながら、
私はふと思った。
そもそも、IT感のあるカカシってなんだ。
(引用:NARUTOのカカシのがマスクつけてるのはカカシらしくしてるからかな? - Yahoo!知恵袋)
(引用:海の写真のボルボックス・写真カタログ / 波・水平線・氷山・フィヨルド / 氷河 / 崩れるハッバード・グレーシャー(アラスカ、アメリカ)
道のりは長い。
続く(?)
(第5回 終わり)
※Special Thanks : Kodai Yoshizawa, Yuta Koizumi